口にするのは照れ臭くて。 それでも四六時中君を思い描いているから。 だから悩む事だってしょっちゅうあるんだからな‥? 「い〜っちゃん♪」 「っ!!」 何かを探しているのか、キョロキョロと辺りを見回しながら歩いていた一護を見付けた市丸は嬉しそうにガバリと背後から抱き付く、が― (バキッ!!) 「あうっ 痛ぁい‥;」 ‥見事なアッパーを決められ、危うくお花畑を垣間見る事になる 「え、あ、 ‥市丸‥? わ、悪い‥;」 反射的にだったのかすまなそうにしゃがみ込む市丸の赤くなった顎に触れる 「う、ううん ええんよVvびっくりさせちゃったボクが悪いんやもん ‥でいっちゃん何してたん?なんか探してるみたいやったけど、」 一護に触れられているだけで嬉しそうな市丸。そんな市丸に何だか狐じゃなく、犬みたいな奴だなとぼんやり思いながら一護はあぁ、と立ち上がる 「日番谷、見なかったか?」 「‥十番隊長サン?探してるん? ‥だったらウチんとこに おるよ」 「ふーん 仕事か‥‥ん?で、何でアンタこんなトコにいるんだ?」 「えへへ〜いっちゃんとデートしようと‥「“サボリ”なワケだ。」 「いっちゃん手厳しい‥;」 やや冷めた瞳で見つめる一護に、しょぼんと肩を落とす市丸 「吉良が可哀相だから仕事しろよ‥」 「いっちゃんがボクんトコに居てくれるんならVv」 「嫌デス。‥じゃ。」 くるりと背を向け歩きだす一護 「…そんなにあの人がええの?」 ピタリと動きが止まった事に、一護の正面に回り俯く顔を覗き込んでみれば僅かに頬が赤くなっている 「‥いっちゃん?」 「、っ好きだったらなんか悪いかよ‥っ?」 「…」 俯きながらも伝わる懸命なその様に確かな想いを知り日番谷を妬む気持ちをひた隠し、口を開く 「‥ふぅん‥本当に好きなんやねぇ‥」 「‥何、だよ‥‥あ、お前、もしかして、」 「ええっ違う違うボクが好きなんはいっちゃん♪ ‥なぁ いっちゃん、」 ふいに真顔になった市丸に再び反射的に身構えるが― 「‥もう エッチとか したん?」 突拍子もない言葉にややふらつく 「ハァ?!な、何言って、「あれ?その様子じゃまだしてへんの?」 「そ、そんな事 どーでもいいだろっ///」 「ふーん… そうなんかぁ‥いっちゃん それ大変やで〜」 「…ど、どういう意味、 だヨ‥?」 恐る恐る聞き返す一護に、密かににんまりと笑いながら、とんでもない事を口にする 「男がなぁ好きなコに手ェ出さへんのはその子に興味ないからなんやで〜?」 「 え、」 「だーかーら♪ いっちゃ〜んボクはいっちゃんのコト大好きやから今からでもボクに乗り換え、あイタっ」 ペタリと抱き付いてきた市丸に再び一発くれて一護はもと来た道を戻りだす (興味が‥ない‥?) 十番隊の詰所に戻ってからも、市丸の言葉だけが気になり帰ってきた日番谷におかしな顔をされたが聞く勇気もなく時間だけが過ぎていった (‥結局、聞けなかったな‥) 日も暮れ夜になり布団に仰向けになりながらも、まだ考え込む一護 すると 「まーだ なんか考えてんのか?」 一護より後に風呂へ入っていた日番谷がヒョイと顔を覗き込む 普段と違い(一護もそうだが)下りた髪にいつもの事なのにドキリとしながらも答えずにいると 「‥ま、いーけどな。けど、なんかあったら絶対言えよ」 お前、一人で抱え込むからな そう言って苦笑いし、隣室へ向かう日番谷の寝間着を思わず掴む一護 「? どした?」 「‥あ えっと‥オレの事‥嫌い、なのか‥?」 「は‥?」 突然そんな事を聞かれやや困惑する日番谷 「なん、で」 「‥だってさ、 何もしないし‥」 何もしない― その言葉の意味を分かっているのか― 「‥おい黒崎、“誰”に“何”を言われた?」 大体の予想はつくが‥。 脳裏に浮かぶ変態狐に青筋を立てながら、首謀者を聞き出す 「‥市丸。」 (やっぱり‥) 「あのなぁ黒崎 今度からあんなバカ狐の言う事なんか絶対信じるな」 「‥でも―」 『男がなぁ好きなコに手ェ出さへんのはその子に興味ないからなんやで〜?』 「‥って市丸が言ってた」 本日二度目の目眩。 「ハァ‥あのな黒崎、「‥やっぱそうなのか‥?」 僅かに沈んだ声に、 自我と葛藤しながらも笑みで答え、顔を上げさせる 「‥バーカ 大事にしたいんだよお前の事」 「… 分かった。アリガト、な」 照れた笑みを浮かべる一護に、やや焦りながらも一安心したのも束の間。 「じゃあさ、一緒に寝るぐらいはいいだろ?」 珍しく微笑んで。 先程言った様に一護を大切にしたい日番谷は寝間は別で、隣室にしていた。 それがここで? 「‥そ、それは無理、だ」 「何で?」 「‥あのなぁ黒崎、オレ“男”なんだぞ?」 「‥オレも男だけど」 「そういう事じゃなくて‥;」 手、出さずにいられる自信がないんだよ ようやくしばらくして。意味が伝わったのか再び赤い顔で俯く一護だったが思い切った様に顔を上げて贈られたのは触れるだけの初めての一護からの口付け 「‥黒、崎‥?」 「おやすみ」 照れた笑みでそう言うと布団に潜り込む一護 「……///」 ‥その後結局放心状態の日番谷は布団へ入ってからも色々と眠れなかったらしい‥ 〜翌朝〜 「あー‥ 寝不足だ‥」 寝不足で些かぼんやりする頭を押さえながら起き上がった日番谷は視界に入った無防備な寝顔に一瞬、心臓が飛び出そうになる 「は‥っ?!く、黒崎、?何でオレのト、コ、に‥」 (ま、さか―!!?) 「ん〜‥あ〜‥? ハヨー日番谷」 焦る日番谷をよそに欠伸をした後ゆっくりと体を起こす一護 「‥あ‥黒、崎‥?そのー えーと‥あーいや とりあえず! 体、大丈、夫か?」 「‥? 体?」 昨夜の一護の行動で知らず、自分は一護に何かをしてしまったんだと思い自責の念に駆られうなだれる日番谷‥だったが 「‥く、はははっ!!」 「な、」 「アーハッハッハ うあー腹イテぇー」 「な、何笑ってんだよ黒崎!」 何故か爆笑する一護に日番谷が詰め寄れば涙を拭いながら布団を ポンポンと叩く 「“オレ”がここに来たんだよ 日番谷が優しすぎるから さ、」 「‥な‥」 「‥ぷっ、くく‥っ日番谷隊長サマが朝から変なコト考えてマース」 「っ、黒崎 お前、っ」 「‥日番谷、あんまりオレの事大事にしなくてもいーからな」 そんなにヤワじゃねーし ふいに真剣な声で。そう笑顔で呟くと部屋を出る一護に再び日番谷は動けずにいた‥ 「‥朝からそんなのアリかよ‥っ///」 〜おまけ・その後〜 日番谷「市丸ー!!お前 黒崎に変なコト吹き込んでんじゃねぇっ!!」 市丸「あれぇ?十番隊長サンふられんかったん?」 日番谷「黙れこのエロ狐!黒崎は渡さねっつってんだろ!!」 〜またまたその後〜 市丸「うわ〜ん痛いワァ‥;いっちゃ〜ん手当てして〜Vv」←日番谷にボコボコにされた 一護「何でオレが‥;うわーまたハデにやられたなぁ‥どーせまたなんかやらかしたんだろ?」 市丸「いっちゃんを奪う為やったらボク頑張るでVv」 一護(溜め息)「あーハイハイ。ホラ 絆創膏貼れねーだろあっち向け」 市丸「VvVv」←嬉しそう 一護「‥あ 昨日の話だけど‥オレ“それ”だけが形じゃねーと思ってるカラ」 市丸「‥いっちゃぁん;」 一護「‥だーからオレ お前に興味ナシ」 (バシリ)←強く貼った 市丸「痛っつれないなぁ〜;いっちゃん」 ‥その後 やはり一護を 手に入れようと奸計を思案する市丸の姿が‥ end FUNNY DAYs(ケータイ)の雨羽さんに100番代リクさせていただきました! どぅーですか!?どぅーですか!!可愛いでしょう!vvv も、メロメロなんです可愛いんです!! 大好きです 雨羽 さん ! 2005/07/21 耶斗 |