因子





均整のとれた筋肉
をおおう肌理の細かな白い肌
を零れ落ちる艶やかに黒い曲の無い髪
を掻き揚げる節くれ立った長い指


視線に気づいてこちらを見やった切れながの目
を飾る長い睫
を魅せる柳眉
哂う 眼


『おいで』
唇だけで囁くような心地よい低音
白い歯から覗いた紅い舌
弧を描く 口


しなやかに伸びる腕
肉の動きを感じさせる薄い皮膚
白い手首
透ける静脈


『まだ、足りないのか?』
揶揄る言葉も睦言
足りない足りない全然足りない
違うお前が煽るんだ


ゆるやかに組み敷かれながら触れられるだけで熱を持つ
そんな身体に作り変えた男
を今日も
愛す





  終

頭悪いのが露呈しました。
2/1の日記より

2005/02/11  耶斗